【フリーランスの方必見】経費にできるものの具体例と注意点を解説
フリーランスの経費は、「仕事に関係する支出」かどうかで判断されます。
ただし、何でも経費にできるわけではないため、実際に経費にできるものってなにがあるの?どうやって判断すればいいの?と疑問を抱いているフリーランスの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、フリーランスが経費にできるものを具体的に紹介するとともに、経費計上をする上でのポイントや注意点をわかりやすく解説します。
フリーランスにおける経費とは?

フリーランスにおける経費とは、「仕事に関係する支出」のことを指します。
例えば、仕事で使うパソコンや通信費、打ち合わせのための接待交際費などは経費として計上することができます。これらの経費は、仕事をする上で必要な支出のため、収入から差し引くことが認められているのです。
では、経費を意識することはなぜ大切なのでしょうか?
それは、フリーランスは会社員と異なり、経費の扱い方ひとつで節税に繋がるだけではなく、利益が大きく変わり、事業の成長に直結する重要なポイントだからです。
フリーランスが経費にできる代表的なもの

フリーランスの支出は経費として計上することが幅広く認められています。ただし、フリーランスが経費に計上する範囲は多岐にわたるため、経費となる支出について正しく理解し、把握しておくことが重要です。
では、どういったものが経費にできるのでしょうか?以下では、経費となる代表的なものをいくつか紹介します。
水道光熱費・通信費
水道光熱費や通信費は、仕事を行う上で必要不可欠の費用のため、経費計上が可能です。この費用は在宅ワーカーの方であればプライベートの費用と線引きが難しいので、使用時間や使用面積の割合で家事按分することが一般的です。
家事按分の例としては、毎月の電気代が10,000円だった場合、1日8時間を仕事で使用するとしたときに、使用割合は24時間のうち30%になるので、10,000円×30%=3,000円が経費として計上できることになります。
家賃
事務所で家賃が発生している場合には全額を経費に計上することができます。ただし、自宅の一部を事務所として使用している場合は、先ほどの水道光熱費や通信費と同様に、使用時間や使用面積の割合をもとに按分する方法があります。
例えば、家賃が月々100,000円で、100㎡の自宅の一室に10㎡(10%)の仕事用のスペースを設けたとすると、100,000円×10%=10,000円が毎月経費として計上できる計算です。
ただし、居住部分と業務スペースの区分が明確でない場合は、経費として認められないことがあるので注意が必要です。経費として計上するためには、客観的に使用を区別していることがわかるようにしておくことが重要です。
接待交際費
接待交際費とは取引先やクライアントとの打ち合わせの際の飲食代や手土産代などが該当します。
このような飲食等は業務の一環として扱われるため、「誰と」「何の目的で」支出したのかが明確であることが重要です。プライベート寄りの飲食や友人との食事は対象外であるため注意しましょう。
消耗品費
消耗品費とは、業務で使用する比較的少額の物品にかかる費用です。一般的には10万円未満のものが該当し、購入した年にまとめて経費計上できます。
具体的には、文房具やコピー用紙、PCの周辺機器等がありますが、PC本体などの高額なものは「固定資産」として扱われ、減価償却が必要になる場合があるので注意が必要です。
減価償却とは、高額な資産の購入費用を、数年に分けて経費として計上する仕組みです。例えば、20万円のパソコンを購入した場合、パソコンの一般的な耐用年数の目安を4年として、1年あたりの経費が200,000円÷4年=50,000円と計算でき、経費として計上できます。
この他にも、減価償却には細かいルールもあるため、10万円以上の資産の経費計上について困ったら、会計ソフトを活用したり、税理士に相談するとよいでしょう。
新聞・図書費
新聞・図書費とは、仕事に必要な知識や情報を得るための支出です。フリーランスにとってスキルや情報は収入に直結するため、業務との関連性があれば経費として認められます。
例えば、新聞や業界誌、ビジネス本、スキルアップ教材などが挙げられます。
ここでも業務との関連性が説明できないような、趣味や娯楽目的の漫画や小説等については経費として認められません。
経費計上して節税効果を高めるポイント

経費計上で節税効果を高めるためには、仕事に必要な支出を漏れなく、かつ正しく計上することが重要です。
一方で、無理に経費を増やしたり、根拠のない計上を行ったりすると税務上のリスクが高まるため、節税と事業運営のバランスを取ることが大切です。
ここでは、具体的に経費計上して節税効果を高めるポイントを2つご紹介します。
仕事に必要な支出は漏れなく経費にする
節税効果を高める上で最も重要なのが、仕事に必要な支出を漏れなく経費として計上することです。
経費は収入から差し引かれるため、計上する金額が増えれば増えるほど課税所得が減り、結果として所得税や住民税の負担を抑えられます。
事業を行う上で支出の金額は様々ですが、小さな支出の積み重ねが大きな節税につながります。
例えば月5,000円の支出を見落としていたとすると、年間60,000円の経費計上ができていないことになるため、60,000円の課税所得が増えその分の税金も増えることになります。
経費の計上を漏らさないためのコツとしては、まずは支出が発生したらその日のうちに支出内容を細かく記録することが大切です。
年末に経費を調整して節税に繋げる
節税効果を高めるためには年末のタイミングで経費を見直し、必要な支出を前倒しすることが効果的です。
経費は支出した年に計上されるため、同じ支出でも年内に行うか翌年に行うかで税額が変わる可能性があります。
例えば年末時点で利益が出ている場合は、そのままでは税負担が大きくなりがちです。そこで必要な支出を年内に計上することで課税所得を減らすことができます。結果として税負担を抑えられます。
年末に検討すべき支出は、パソコンや周辺機器、教材、消耗品のまとめ買いなどが代表的です。ただし、節税を意識するあまり、不要な支出を増やすことは逆効果になるため気をつけましょう。
経費計上で失敗しないための注意点

経費計上で失敗しないためには「正しく記録し、説明できる状態にしておくこと」が何より重要です。
領収書の保管や用途の記録を徹底し、プライベートとの線引きや家事按分の根拠を明確にすることで、税務調査にも対応できるようになります。
以下では、このような注意点を詳しく解説します。
証拠書類を必ず保管する
確定申告では、経費として計上した支出の正当性を証明するために、証拠書類の保管が必須です。
保管が必要な証拠書類には、領収書や請求書、銀行の取引明細、クレジットカードの利用明細、契約書などがあります。
保管期間としては原則7年で、保存方法には紙や電子保存があります。電子保存とは領収書や請求書などを紙ではなく、スマホやPC、クラウドなどで保存することです。管理が楽であること、経理の効率化といったメリットがあります。
基本的には「証拠がない支出は経費とは認められない」ので、証拠書類の管理には気をつけましょう。
支出の使用目的を明確にする
先にも述べましたが、経費として認められるかどうかは、「その支出が仕事に関係しているか」で判断されます。
つまり、何のために使ったのかを説明できる状態にしておくことが重要です。
領収書や帳簿等に、誰と、何のために使ったかを記録しておくとよいでしょう。
プライベートとの線引きを明確にする
フリーランスの場合、仕事と私生活の支出が混同しやすいため、経費とプライベートの区別を明確にすることが重要です。
線引を明確にするコツとして、仕事用とプライベート用で口座やクレジットカードを使い分けることをお勧めします。
口座やカードが分かれていれば経費計上の際も支出の種類が明確なため、計上しやすくなるでしょう。
税務調査に備える
税務調査は突然やってくる可能性があるため、特別な対策をするというよりも日頃から適切な経理処理を行うことが重要です。
税務調査でチェックされる主なポイントは、売上の申告漏れはないか、経費の内容は適切か、帳簿と証拠書類との整合性はあるかなどです。
経費計上の根拠がはっきりとしており、適切に処理され説明できる状態であれば問題ないでしょう。
確定申告は難しい?

確定申告とは、1年間の収入と経費をまとめ、納める税金を計算して申告する手続きのことを指します。
「何を準備すればいいのかわからない」「やり方が合っているか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。特に初めての場合、専門用語や必要書類の多さから、難しく感じやすいものです。
しかし、ポイントを押さえれば決して難しい手続きではありません。
まずは、以下の3つのポイントを意識しましょう。
- 収入と経費を日頃から整理しておく
- 必要な書類(本人確認書類、収入と経費の記録)を事前に揃える
- e-taxや会計ソフトなどを活用して計算を簡略化する
このように準備と進め方を整理することで、確定申告のハードルはぐっと下がります。
収入と経費を日頃から整理しておく
確定申告で最も大変なのは1年分をまとめて整理することです。日頃から収入や経費を記録しておけば、申告時期に慌てることがなくなります。
例えば以下のような習慣がおすすめです。
- 売上は発生したタイミングで記録する
- 領収書は月ごとにまとめる
- 経費は用途ごとに分類しておく
日々の積み重ねが申告時の負担を大きく減らします。
必要な書類(本人確認書類、収入と経費の記録)を事前に揃える
確定申告ではさまざまな書類が必要になります。
マイナンバーカードなどの本人確認書類に加えて、収入の記録である請求書や売上データ、経費の証明である領収書やレシートを事前に揃えておくことで書類を探す手間も省けます。
特に領収書は紛失しやすいため、日頃から保管ルールを決めておくと安心です。
e-taxや会計ソフトなどを活用して計算を簡略化する
今は昔のように手書きで計算する必要はなく、e-taxや会計ソフトを使えば収入や経費を入力するだけで自動的に税額を計算してくれます。
このように、計算ミスを防げることや、時間を大幅に短縮できる、税務署に行かなくてもそのままオンラインで書類を提出できるといったメリットがあります。
フリーランスにおける経費について正しく理解しよう

フリーランスにとって経費の理解は節税に直結する重要なポイントです。日々の支出を正しく経費として計上することで、無駄な税負担をおさえられます。
経費は「なんとなく」で処理するのではなく、ルールを理解した上で管理することが大切です。
正しい知識を身に付けて、無理なく賢く税負担を抑えていきましょう。
